一般的に、マンションやアパートから引っ越す時には、退去費用をいくらか支払いますよね。

中には高額な退去費用をぼったくられそうになった経験がある方も...。

そこで今回は、賃貸の退去費用23万円を取り返した経験がある主婦インフルエンサーに体験談を語って頂きました。

今回体験談を聞いたインフルエンサー

Mayu Tanakaさんのプロフィール画像

Mayu Tanakaさん・36歳

 

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大工の夫と4人の子供のママです!
海外インテリアが好きで、内外装のDIY、白い収納、子育てについての投稿をしています!

退去時に損をしないために、ぜひ参考にしてみてくださいね!

※この記事は2022年9月時点の情報を参考にしています。

1. 退去費用を28万円も請求された!!

賃貸物件のイメージ画像

これは今から4年ほど前の出来事です。

当時、私は夫と子供4人(小学生の長男と長女、年少の次女に、乳幼児の次男)と暮らしていました。

次男が生まれて部屋が狭くなったため、新築戸建てに引っ越すことになりました。

▼住んでいた物件の詳細

・間取り……3DK
・所在地……福岡県
・家賃………52,000円
・敷金………0円
・立地………最寄り駅から徒歩30分
・築年数……13年程
・物件種別…アパート
・建物構造…鉄骨

敷金0円というのは、私が住んでいる地方ではよくあることです。

念のため、退去時に敷金を取られるのか聞いたところ、

不動産業者の方
不動産会社のプロフィール画像

何もなければ2万円のハウスクリーニング代だけで良いですよ。

と説明があったので、「それなら全然いいじゃん!」と思い入居を決めました。

ですが、退去時に不動産業者から高額な費用を請求されてビックリ!!

渡された請求書の内訳

驚いている人の画像

立ち会いに来た業者の方から以下の退去費用を請求されました。

▼請求書の内訳

項目 金額
居室クロス及びフロアの張替え代 110,000円
窓の額縁及び石膏ボード※の補修代
※壁紙(クロス)の内側にある板材のこと
100,000円
ガラス修理代 50,000円
ハウスクリーニング代 20,000円
合計額 280,000円

4年前のことなので、細かい内訳や金額はうろ覚えですが、約280,000円も請求されました! 

Mayu Tanakaさん
Mayu Tanakaさんのプロフィール画像

たっか!そんなにかかる!?今から家建てる予定なのにそんな払えんし(笑)

確かに夫は喫煙者だし、子供が床や壁を傷つけたことがあったにしても、過剰に請求されていると感じました。

実は入居前からガラス戸には破損があり、不動産業者からも「退去時に請求しない」と言われていました。

そのことを指摘したところ、ガラス修理代は無くなり、合計額は230,000円になりました。

▼請求書の内訳(修正後)

項目 金額
居室クロス及びフロアの張替え代 110,000円
窓の額縁及び石膏ボード※の補修代
※壁紙(クロス)の内側にある板材のこと
100,000円
ガラス修理代 50,000円
ハウスクリーニング代 20,000円
合計額 230,000円

請求書は手書きで、細かい請求理由などは書かれておらず、適当に決めているように見えました。

立ち会い業者の方からは、請求書にサインをするように言われましたが、とても納得できなかったので、

Mayu Tanakaさん
Mayu Tanakaさんのプロフィール画像

ちょっとこれだけ高いとすぐ払えるか分からないので家族に相談させてください!

と言って帰ってもらいました。

業者の方が40代くらいの優しそうな男性で、そこまで怖くもなかったため、その場でサインをせずに済んだのは幸いでした。

Mayu Tanakaさん
Mayu Tanakaさんのプロフィール画像

いくらなんでもこんなにかかるはずないので、夫にも相談して減額交渉することにしました。

2. 内装大工の夫と協力して、交渉材料を用意!

話し合いをしている風の画像

実は、私の夫は地元で内装大工をしています。

そのため、クロスやフロアの張替えをするといくらかかるのかといった材料費の相場がほぼ分かります。

夫に請求書を見せたところ、

Mayu Tanakaさんの夫
Mayu Tanakaさんの夫の画像

高いな~。これだったら自分で請けたいくらいだけどなぁ。

とあきれた様子でした。

やはりぼったくられていたようなので、減額交渉の材料を用意することにしました。

①入居時に撮っておいた証拠写真を現像

傷がついた壁の画像

私はかつて住んでいたアパートの退去時に40万円を請求されて、よくわからずに支払ってしまった経験があります。

Mayu Tanakaさん
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ぼったくりに気が付かなかったのが悔しくて、原状回復費用や退去費用について調べまくりました…!!

その時に、入居時に元々あった傷を写真に残しておくと、退去時に自分たちでつけた傷ではない証拠になることを知りました。

入居時からあった壁や床の傷は写真に撮っておいたので、現像して減額交渉に使うことにしました。

②修復費用として賃貸用の火災保険を申請

書類を書いている画像

また、以前私は保険会社に勤務していたため、部屋の傷や破損に対して火災保険が下りる可能性があることを知っていました。

火災保険を請求するにあたって、私が行ったことはこちらです。

火災保険の申請のために行ったこと

約款を読み込み、保険の適用範囲を確認

入居後についた居室の傷や破損のうち、5か所が給付対象になることを確認しました。

 

修理が必要な傷や破損の写真を撮影

契約者自身で傷を証明する必要があるため、写真を撮って現像しました。

 

修理費用の見積もり(8万円)を作成し送付

内装大工の夫と協力し、自分たちで見積もり(金額は8万円)を作成し、写真と共に保険会社に送付しました。

保険会社の対応はとても素早く、やりとりをして5日後に保険金として8万円が支払われました。

Mayu Tanakaさん
Mayu Tanakaさんのプロフィール画像

めちゃくちゃ支払いまでが早かったです。

ちなみに私は、三井住友海上火災保険株式会社の賃貸居住者向けの保険に加入していました。

 

対応が早くて、掛け金も月額にすると1,000円以下(当時)なのでかなりおすすめです。

■悪徳な保険請求代行業者に注意!

通常、破損等があった場合には、契約者自身が必要種類を作成し、保険会社に請求を行います。

ですがここ最近、悪徳業者が契約者に代わって保険金を請求する違法な行為が多発しています。
※書類作成のサポート自体は合法ですが、代理請求は違法。

このようなトラブルに巻き込まれないためにも、

・書類の記入方法がわからない
・保険の適用要件に該当するのかわからない

といった場合には、まずは加入している保険会社に相談してみましょう。

もっと詳しく知りたい方はこちら!

悪徳な代行業者が請求を代行する場合、その成果報酬として、受け取った請求金額(保険金額)の30%〜60%程を支払う形になることもあるようです。

損害保険により給付された保険金の使い道には、現在の法律では細かな縛りはありません。

また、給付された保険金の使い道を保険会社に後から確認されることもないため、このような保険金請求を代行して利益を得る悪質業者が出てきているようです。

悪質な代行業者の場合、

・請求金額を釣り上げるために、わざと居室の一部を壊してしまう
・実際に起きてもいない被害や、経年劣化によるものを過去の地震の記録や台風の記録等に合わせて記載する

といった不当な請求を行う会社もあるようです。

リフォームを行う際でも同様に、火災保険を利用することが考えられますが、実際の被害もなく請求することは詐欺に該当するケースもあるので気をつけましょう。

③DIYをガチって自力で傷やへこみを修復

内装工事をしている画像

これはあまり知られていませんが、火災保険の保険金は、全額を修理費用に充てなくてもよく、余ったお金の用途は自由です。

今回は、内装大工の夫と協力して自力で破損部分の修復を行ったため、実際には2万円程度しかかかりませんでした。
※事前に不動産業者には自分たちで修理することを伝えていました。

支払われた保険金8万円のうち、6万円は手元に残ったことになります。

手元に残った額の計算式

8万円(保険金)-2万円(修理代の実費)=6万円

Mayu Tanakaさん
Mayu Tanakaさんのプロフィール画像

余った保険金は返還義務がないので、手元に残る形になりました。


​​​​​​保険金の使い道については、法律上の規定はありませんが、不当に利用すると、その後請求が下りない可能性があるので気をつけましょう!

 

また損害保険の保険金は、1つの会社からしか給付されないため、複数契約するメリットはほぼありません。

3. 退去費用を減額交渉してみた結果...

契約書に承諾している画像

最初の立ち会いから1週間後、再び立ち会い業者の方を呼んで、次のように伝えました。

やりとりの流れ

Mayu Tanakaさん
Mayu Tanakaさんのプロフィール画像

写真には日付が載っているので、この部分は入居前からあった傷ですよね?

立ち会い業者の方
不動産会社のプロフィール画像

あ~確かにここは元からあった傷ですね。これは引いておきますね。

Mayu Tanakaさん
Mayu Tanakaさんのプロフィール画像

夫がこの近くで内装大工をしているので、入居後につけた傷やへこみは自分たちで傷を直しました。

立ち会い業者の方
不動産会社のプロフィール画像

え…!?この辺でされているんですか…!?こちらも直っているので引かせて頂きます!!(汗)

夫が地元の大工だと伝えたとき、担当の方がめちゃめちゃ引きつった顔をしていたのを覚えています…!

慌てて請求書に斜線を引いて修正していました。

最終的な請求額は、居室クロス及びフロアの張替え代が無くなり、窓の額縁及び石膏ボードの補修代も減額されて約50,000円になりました。

▼交渉後の請求金額

項目 金額
居室クロス及びフロアの張替え代 110,000円
窓の額縁及び石膏ボード※の補修代
※壁紙(クロス)の内側にある板材のこと
100,000円
30,000円
ガラス修理代 50,000円
ハウスクリーニング代 20,000円
合計額 50,000円
Mayu Tanakaさん
Mayu Tanakaさんのプロフィール画像

やってやったぜ~!やっぱり最初のぼったくりだったやん!

 

めちゃくちゃスカッとした瞬間でした。

当初の金額よりも大分減ったので、この金額で請求書にサインをしました。

最初に請求された金額から考えると、28万円から5万円と、23万円の減額に成功しました!!

しかも保険金が6万円余っていたので、トータルでは1万円のプラスになりました。

最終的な収支

6万円(保険金残額)-5万円(請求額)=1万円

4. まとめ

いかがでしたか。

減額交渉にあたっては、「絶対にぼったくられんぞ!」という強い気持ちも大切でした!

過去の私のように1人でも退去費用をぼったくられる方が減ったら幸いです。